すべては大好きなあなたに、愛を込めた贈り物をしてから

プラス思考でいようとか、

感謝しようとか、

将来の希望に胸を高まらせようとか、

そう思って頑張ろうとするも、できない。

 

 

でもきっと、いやなことばかりじゃない、

楽しいこともある。

 

つい数日前だって、

好きなアーティストの出演するテレビ番組をみて、

生きていてよかったと思えた。

 

 

 

それでも、

自分が自分であることへの疲弊と、

生きてる辛さに

勝てるほどの喜びだと感じられない。

 

 

病気になったことに勝てる喜びが、ない。

 

 

 

感謝とか、愛とか、

自分の中にあるはずの

そういうキラキラした上向きな情を

すべて否定するつもりはないし、

あるのも事実なんだけれど、

それらが生きる希望にならなくなってきた。

 

 

もうそんなもので賄えないほど、

多分この二年半を必死で生き抜いたんだと思った。

 

 

疲れた。

白旗を上げよう。もう、無理です。

 

でも、白旗を上げたところで、

その自分を処理してくれる出来事はなかった。

だったら自分で処理をしようと思ったけれど、

なるべく人に迷惑もかけず、

痛みが少なく、

綺麗なそのやり方がわからなくて、

大泣きしながら一つだけお願い事をして布団に入った。

 

明日には自分がいなくなってるようにと。

 

 

でも、今日も私には朝がちゃんときていたし、

「結局また生きなきゃいけないのか」

とベッドから立ち上がる自分の脚の動きをみて、

「悠長なやつだなぁ」と思った。

 

 

 

今日は病院に行く用事と、

種類は違えど同じ悩みを抱える友人に会う用事がある。

 

 

こんなに死を願っておいて、実行できずに

生を諦めないための場所に足を運ぶ、

そんな自分が気持ち悪かった。

 

 

 

でも、今日は今日を終えるしかない。

ちゃんと行こう。

 

 

 

 

 

それで、

どうせ死ぬなら、

あのブラウスを着ておこうと思った。

 

せっかく手に入れたのに、

恥ずかしさや罪悪感や後ろめたさがあって、

着れずに眺めていただけの、

大好きなブランドのブラウス。

 

 

もはやインテリアのように、

毎日目の見えるところに飾っていたその服を、

「最後に一度は」と着ることにした。

 

自分なんかが、

こんな素敵な服に袖を通すなんて、

申し訳なくて、

自分のものなのに、ずっと遠慮していた。

 

 

 

やっと、身に纏えた。

 

死を覚悟すると、人は強くなる時があるんだと実感した。

 

 

服を引き立てられない自分に悔しさを覚えるけれど、

生きていた記念だ、今はこれでいいだろう。

 

 

その服を着ていたからといって、

運命的な何かがあったわけじゃない。

素敵な服を着ていても、

世界は、特段、変わらない。

 

だとしても、好き。

 

この服にはどうしようもない愛情がある。

 

 

自分のことが嫌いでも、

その服に対する愛があるだけで、

今日を生き延びれた気がする。

 

死を意識して、よかった。

そうじゃないと、今日初めて着ることはなかった。

今日は記念日だと、カレンダーに記入した。

 

 

 

今日の終わりに、

ブラウスをクリーニングに出しに行ったら

クリーニング屋さんのおばあさまが、

私の服に感激していた。

 

「まぁ〜〜!素敵!
今どき、こんなに素敵な服があるの?
これはどうやって着るの?
下には何を合わせるの?
ああ、もったいないわぁ。本当に素敵な服ね。」

 

と、ブラウスをしきりに褒めていた。

 

どうしても嬉しくなってしまって、

「そんなに言ってくれてありがとうございます」

って。別に私が作った服でもないのに。

 

 

でも、そう言われて改めて、着て良かったと思った。

死のうと思わなかったら、着れなかった。

あんな最悪な日の次の日くらい、と勇気を出して良かった。

 

 

この服を着たって世界は変わらなかったけれど、

この服を見た一人の人が感動していたのを見て、

私もこの服に魅了された一人だったから、

これを手に取った時の感動を

一緒になって分かち合う人がいたことに、

「サイコーだな」と、シンプルに思えた。

 

あのクリーニング屋さんに行ってよかった。

 

こういう小さな偶然に、

とっておきの幸福が用意されているんだろう。

それを感じ取れたのは、いいことだった。

 

 

 

でも、私は欲張りだから、

どうか、つらいことに負けずにやっぱり頑張って生きよう

と思えるくらいの、

メガトン級の充足感を与えて欲しい。

 

そうじゃないと、次またいつ壊れるかわからなくて、

このまま人生を続けるのが怖いんだ。

じわじわと追い詰められるのは、もうこりごり。

 

生きていてよかったとか、

生かしてくれて、神様ありがとうなんて言えないくらい

荒んでいるけれど、

それでもいいから

できればこうやってブログをかいて、

生きているうちにあった大事なことを

ちょっとでも忘れないようにするよ。

 

 

生きていることがしんどいみなさん、

今日もよく頑張りました。

私も、ものすごく頑張りました。